「西のユダヤ、東の華僑」と言われるほど、お金儲けがうまいことで、有名なのが中国人華僑だ。
世界中に華僑ネットワークを作り、いちばん儲かるところへ大量の資金を瞬時に動かす香港の華僑たちは、金儲けという目的のためにあらゆる努力を惜しまない。
だが、華僑ネットワークは、容易には入り込めない、閉ざされた世界でもあり、これまでその実像が明かされることはなかった。
本書の著者、林和人氏は、大学卒業後、日本の岡三証券の営業マンとなり、香港に出向。
なんのコネもない香港で、顧客ゼロから営業をスタートした。
一日70件の電話営業と飛び込み営業を自分のノルマとし、通常ならアポイントすら難しい香港の大富豪を自宅に訪ねるチャンスを得る。
その後、数百億円単位の資金を瞬時に動かす華僑財閥の大物投資家や、工場の中に最新設備を備えたディーリングルームを持つ香港一の個人投資家を顧客とし、彼らのビジネスや投資理論を学び続けた。
その華僑の大富豪や投資家たちに共通する、投資に対する理論を、7つの鉄則にまとめ、わかりやすく紹介したのが本書である。
「この方法を正しく実践できれば、誰でも華僑富豪のようなお金持ちになれる」と林氏は断言する。
お金に感情をはさまないシビアな考え方や、人脈の見つけ方、国境に関係なく儲かる場所に投資するグローバル投資の真髄は、株をやらない人にも大きく役立つ内容だ。
「日本に多数いるような小金持ちではなく、香港の大金持ち、いわゆる華僑投資家は何故かくも大富豪の地位を占め続けることができるのか!?」
この個人投資家をはじめとして多くの人たちが関心を寄せている疑問に対し、本書は明確かつ懇切丁寧に答えてくれている。
本書が注目に値する最大の理由は、よくありがちな自ら実地で経験したこともないのにそれらしく語る理論屋とは一線を画し、実際に証券マンとして華僑投資家に対し営業することで彼らの投資手法のエッセンスを学び、かつ自らもそれらを用いて投資に成功した経験を基に書かれたものであるため、信憑性の点において十分信頼に足るといえるからである
日本人は例えば「お金に感情をはさまさい」と一言で言われても、すぐにピンとくる人は少ないのではないか?
だが、この本では、著者が「香港の大富豪の鉄則」を、失敗したり熟考を重ねたりしながら理解していく様子が実にリアルで、「一緒に気付かされていく」という感覚だ。
お兄さんの死を通し、成功に満足し成金に成り下がっていた自分を立て直していくエピソードには思わず涙がこぼれる。
本書はお金の哲学本として、感動できる本として、名著である。
●香港大富豪のお金儲け 7つの鉄則
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