部下を持つ身となった人が迷いがちな、上司や部下との接し方、自分の仕事の在り方について具体的に答えた入門書。
「第一日目に部下の心をつかむ」「やる気を引き出す」「上司をコントロールする」など、最新のマネジメント理論を応用した10のスキルとその習得法を、それぞれ1章を費やし、エピソードもまじえ、わかりやすく説明していく。
著者はコミュニケーション・スキル・コンサルタントの肩書きを持ち、全米各地で営業やプレゼンテーション、「聞く技術」等に関するトレーニング・プログラムを実施している人物。
スキルを文章だけでだらだらと説明するのではなく、読者に問いかけたり、ポイントを箇条書きにまとめるなど飽きさせない工夫がなされている点や、各章の最後にチェックリストに記入させることで達成感を与える点などに、実地の経験から得られたであろうプロのトレーニング技術を感じさせる。
各々のスキルに目新しい点は見つからないが、立居振舞いなど自分自身で気付くことは難しい微妙なポイントを突いている。
そのうえでリーダーが身につけるべき技術が過不足なく述べられていて、入門書としては高水準の出来であろう。
自分のリーダーシップ度を評価する目的にも使えるので、新米リーダーのみならず、それを目指す人、すでに経験を積んだ人が読んでも学ぶところは多いはずだ。
『初めて部下を持つ人のためのリーダーシップ10のルール』(下段参照)の姉妹編
▼新米リーダー10のスキル―初めて部下を持ったその日から使える
■初めて部下を持つ人のためのリーダーシップ10のルール
とてもアメリカらしいリーダーシップの解説本です。
極めて明快にリーダーシップのルールとリーダーシップの発揮方法を提示しており、また、それを身につける方法も具体的に書かれています。
ともすると精神論に走りやすい日本のリーダーシップの本よりも、最前線で働いているあなたには最適な本だと思います。
リーダーの役割を事例検討も交えながら読者自らが考えるようになっていたり、章末にはチェックリストがついていたりと、今後の自分の行動指針にも役立ちます。
この本で一番大切なのは読むことではなく、本書の中のどれか一つでも、今日から実践することです。
入社3年以上の人は必読でしょう。(私は新人の研修で本書を使用しています。)
▼図解 初めて部下を持つ人のためのリーダーシップ10のルール
■リーダーが困ったときに読む本―オフィストラブル100の解決策
「部下のうちの誰かをリストラせよと命じられたら」「部下の欠勤が増えてきたら」ほか、部下に関する項目を筆頭に、「上司」「同僚」「顧客」との間に生じるさまざまな困った状況にどう対処するかを懇切かつ簡潔に解説する、リーダー必携のマニュアルです。
本書の「はじめに」に、こう書いてある。
『本当に困った状況というのは、その問題が今まで経験したこともなく、マニュアルにも載っていない場合だ。』
例えば、部下にリストラを言い渡さないといけない場合、上司から仕事の失敗の責任をなすりつけられそうな場合・・・・・・などなど。
少し、アメリカ的な方法も紹介されており、日本の風土に合わない部分も多少有るが、それでも、有意義だ。
困った事例が100個紹介されており、それぞれが2,3ページ位なので、すぐに読める。
紹介されている解決策は簡単そうだが、自分だけでは思いつかない答えも多い。
(本当に困っているときというのは、いいアイディアも浮かばないものだ。)
ベテランリーダーにも、初心者リーダーにもお薦めします。
僕もこれで、何度か窮地を救われました。。。(トホホ・・・)
▼リーダーが困ったときに読む本―オフィストラブル100の解決策
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